北京五輪後に迫りくる? 「台湾有事」が日本モビリティ業界に及ぼす“不測の事態”とは

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いわゆる「台湾有事」を巡って2021年以降、台湾当局者や米軍幹部などからより踏み込んだ発言が相次いでいる。万が一の事態に、日本のモビリティ業界はどのような影響を受けることが予想されるのか。

刻々と変貌する世界情勢

台湾・象山から見た台北の夜景(画像:写真AC)。
台湾・象山から見た台北の夜景(画像:写真AC)。

 2022年に入り、ウクライナ情勢を巡ってロシアが侵攻するかしないかで緊張が高まり、北朝鮮はすでに7回もミサイル発射を行っている。それによって株価や為替が大きく変動する恐れがあり、世界経済への影響を危惧する声も高まっている。

 そのような中、2021年以降、台湾有事を巡って台湾当局者や米軍幹部などからより踏み込んだ発言が相次いでいることで、経済界からもその行方を懸念する声が聞かれる。

 2021年、中国が台湾に侵攻する具体的時期について、たとえばトランプ政権で国家安全保障担当の大統領補佐官を務めたマクマスター氏は同年10月、米国ハドソン研究所での講演で「2022年2月の北京冬季五輪終了後に危険な時期に入るだろう」と懸念を示した。

 また、台湾国防部の邱国正(きゅう こくせい)部長も同月、台湾の国会にあたる立法院の会合の席で、「2025年には中国が台湾を全面的に侵略することが可能になる」として、中国への警戒感と台湾の軍備を強化する必要性を訴えた。

 さらに、米インド太平洋軍で司令官を務めたデービッドソン氏は同年3月、上院軍事委員会の公聴会で、「今後6年以内に中国が台湾に進攻する可能性があり、インド太平洋地域で米中の軍事力が拮抗そして逆転し、中国にとって有利な安全保障環境が予想より早く到来する恐れがある」と指摘した。

 では、実際それが発生する可能性はそれほどあるのか。

 まず、国防関係者は国家の平和と安全について危機管理意識を持って職務に従事しており、常に最悪のことを想定して発言をする。また、台湾有事といってもそれには様々なケースがある。

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