「機内食の謎」 あなたが食べたいメニューは、なぜいつも品切れなのか?

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せっかく前方の席を選んでも、機内食のメインディッシュは品切れすることがある。航空会社の配膳サービスでは、なぜこのようなことが起こるのか。

ミールカートの境界線

機内食(画像:写真AC)
機内食(画像:写真AC)

 一方、多くの外資系航空会社は、ひとり1台のミールカートを複数同時にスタートさせる。この場合、数人のCAが同時にサービスを始めるので、ミールカートの「境界線」が発生する。「ミールカートが通り過ぎてしまった。自分はとばされたのか」と感じる理由は、これが原因だったりする。

 筆者(加藤舞、航空経済ライター)が勤務していたエミレーツ航空では、1台のミールカートに39食の機内食が積まれていた。この場合、39番目の乗客と40番目の乗客の間が境界線となる。先頭から数えて39番目の乗客にはミールカートの最後のトレーが、40番目の乗客にはふたつ目のミールカートの最初のトレーが配膳される。

 ミールカートのトレーの数が少なくなればなるほど、機内食を早く受け取ることができるが、残念ながら希望のメインディッシュが品切れになってしまうことも多い。

 飛行機をよく利用する人は、食事サービス中のCAを観察して、どのタイプのサービスを使っているのか、片方のミールがなくなったら次のミールカートから補充するのかどうかなどを観察するのも面白いだろう。

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