「機内食の謎」 あなたが食べたいメニューは、なぜいつも品切れなのか?
せっかく前方の席を選んでも、機内食のメインディッシュは品切れすることがある。航空会社の配膳サービスでは、なぜこのようなことが起こるのか。
前方客室と機内食選択
プレミアムクラスであるビジネスクラスとエコノミークラスではサービス方法が異なるが、基本的にほとんどの航空会社の配膳サービスは「前方客室から後方へ」と行われる。
ビジネスクラスやエコノミークラスでも、まず上級会員に機内食の希望を聞く航空会社が多い。食事への期待が高い日系をはじめとするアジアの航空会社は特にそうかもしれない。ちなみにファーストクラスでは、リクエストされた機内食を確実に提供できるよう、座席数よりも機内食の数や種類が多いことが多い。
さて、前方客室から後方へサービスされるなら、「前方に座ればよいのでは」と聞かれるかもしれないが、答えは正しくもあり間違いでもある。
機内食を提供する際、キャビンアテンダント(CA)はミールカートを使用する。一定数の機内食を載せたミールカートは確かに前方から配膳されるが、
・客室内のミールカートの数
・ミールカートに積まれた食事トレーの数
・ミールカートの担当CA数
は航空会社によって大きく異なる。
ANAなど日系航空会社の多くは、前方客室から、ふたり一組のペアで左右の通路にそれぞれ1台ずつのミールカートを使う。
この場合、前方に座れば、好きな機内食を楽しめる可能性が高い。というのも、自分の番が回ってきたときに、ミールカートの選択肢のひとつが欠けていたとしても、2台目のミールカートから提供されることが多いからだ。