山梨県に「空港」は必要なのか? 県知事が会見でブチ上げ、過去の教訓はどこへ行ったのか

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山梨県が県内に空港を設置する可能性について、調査業務の発注を告知したことが注目されている。果たして、山梨県に空港は必要なのか。

「富士山山梨空港」の由来

静岡空港の位置(画像:OpenStreetMap)
静岡空港の位置(画像:OpenStreetMap)

 富士山山梨空港という呼称は、川勝知事の造語ではない。2008(平成20)年頃からすでに使われている。

 この名称の理由は、静岡空港の利用客の目的地のほとんどが山梨県にあるためである。2006年6月に開港し、中国と韓国への定期便が就航した。静岡県は、これまで通過していた観光客をさらに呼び込むことを期待したが、その期待は裏切られた。

 静岡空港に降り立った観光客のほとんどは

「富士山目当て」

であり、観光客誘致に成功したのは山梨県だった。つまり、静岡空港はインバウンド需要で山梨県を効果的に潤しているのだ。

 2021年8月には中部横断自動車道の双葉JCT~新清水JCT間が全通した。山梨県はアフターコロナ期の静岡空港を利用する観光客に大きな期待を寄せている。

 一方、山梨県民が静岡空港を利用するかといえば、答えはノーである。2020年に静岡県が行った調査によると、静岡空港の利用者のうち山梨県民はわずか0.5%しかいない。

 やはり首都圏へのアクセスが便利な山梨県では、羽田や成田に飛んだ方が便利なのだ。空港ができても、同時にリニア新幹線が開通するので、山梨県民の大半は飛行機で羽田や成田に行くことになるだろう。

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