福岡空港の“門限”は緩和すべきか? 九州活性化の糸口も、その裏にある根深い「騒音問題」 アクセス最強空港ゆえの消えぬジレンマとは
福岡空港はその利便性ゆえ、航空機の騒音が近隣住民との間でたびたび問題となってきた。今回のダイバート実施で状況は変化するのか。
騒音低減も、解消にあらず

しかし、少し立ち止まって考えてみてほしい。
確かに、ジェット機が普及し始めた1970年代の航空機の騒音は約90dB(デシベル)で、
「工場街やパチンコ店と同等」
だったが、近年では技術革新や運航方法の工夫が進み、60dBから80dBレベルほどとなっている。
こうして数字だけでは、騒音は大きく軽減されているように見えるが、騒音自体がなくなったわけではない。さらに近年は
「国際線の増便」
などにより、発着回数が大幅に増加していることにも着目しなければならない。
福岡空港の発着回数は羽田空港、成田空港に次ぐ国内第3位であり、2003(平成15)年には約13万回だった。ただ、コロナ前の2019年には37%増の
「約17.8万回」
まで増加している。これは1日平均488回であり、騒音がいくら軽減しても近隣住民などへの被害は決して小さくはないのだ。
静かに過ごしたい住民にとって、日中やむことのない騒音は悩みの種に違いない。その騒音が22時以降も継続するとなれば、
「福岡の活性化のためには仕方ない」
といい切れる住民は決して多くないだろう。