JAL機の福岡空港「門限破り」 そもそも空港の運用時間「時代に合わない」の声も ダイバートを改めて考える
2月19日夜、東京(羽田)発福岡行きのJALのJL331便が、福岡空港の「門限」に間に合わず、着陸できないままUターンした。航空機が天候などを理由に、目的地を当初のところから変更するすることは、決して珍しくはない。
JALの便が福岡着陸できずに羽田へUターン
2月19日夜、東京(羽田)発福岡行きの日本航空(JAL)JL331便が、福岡空港の「門限」に間に合わず、着陸できないままUターンした。
いったん大阪・関西国際空港(関西空港)で給油や整備などを行った後、東京国際空港(羽田空港)へ再び戻る形となった。
航空機が天候などを理由に、目的地を当初のところから変更するすることは、決して珍しくはない。
また福岡空港に限らず、日本国内では主要空港を含む大半の空港で運用時間の制限が存在する。
しかも今回、当便の後から羽田空港を出発した同じJALの後続便や他社便などは着陸でき、JL331便のみが着陸できなかった。そんもため、さらに大きなニュースとなった。
ダイバートの主な発生理由
ダイバートとは航空機の運航において、
「天候などの都合で当初の目的地に着陸できず代替空港などに着陸する」
ことを指し、
・代替着陸
・目的地外着陸
・目的地変更
・ダイバージョン(diversion)
とも呼ばれる。このダイバートが発生する理由で最も多いのは天候だ。ただ、その他の理由でも起こりうる。一例をいくつか挙げてみた。
・目的地の空港における視界不良や横風制限など
・滑走路がなんらかの理由で閉鎖された場合
・搭載燃料の不足
・機内での急病人発生
・機体の異常
・空港の離発着(滑走路)運用時間制限(通称、門限)
冬によくあるのが、大雪の影響だ。雪そのものというより、降雪による視界不良などにより当初の目的地に着陸できないケースが起こるのだ。
また、雪が降り続くと滑走路に積もった雪を除去しなければならず、滑走路が閉鎖されることもある。その場合、到着機は上空で待機するが搭載燃料に限りがあるため、燃料が足りなくなると別の空港へ向かわざるを得ない。