福岡空港の“門限”は緩和すべきか? 九州活性化の糸口も、その裏にある根深い「騒音問題」 アクセス最強空港ゆえの消えぬジレンマとは

キーワード :
,
福岡空港はその利便性ゆえ、航空機の騒音が近隣住民との間でたびたび問題となってきた。今回のダイバート実施で状況は変化するのか。

北九州空港に2回目のダイバート

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 6月11日と15日、福岡空港行きの日本航空(JAL)機が北九州空港への代替着陸(ダイバート)を行った。福岡空港行き最終便の遅延で、福岡空港到着の予定時刻が“門限”である「22時着陸」に間に合わなかったことが原因だ。

 福岡空港は市街地に立地していることから、騒音対策の門限が設定されており、天候などによる特別な事情以外の離着陸は、原則

「午前7時から22時まで」

に制限されている。これまでも、全日本空輸(ANA)機などが門限に間に合わず、欠航がたびたび起こっていた。

 しかし、2023年2月にJAL機が福岡空港周辺まで飛行したものの門限に間に合わず、燃料補給のために関西国際空港を経由したのち、羽田空港へ約7時間かけて戻ったことがダイバートの検討を大きく後押しした。そして、今回の北九州空港の受け入れが実現することとなった。

全てのコメントを見る