欧州の行き過ぎた環境意識が「鉄道」利用を阻害する
環境運動の高まりで一躍有名になった「飛び恥」。その結果、それに比例する形で鉄道利用者の数は増加した。今後の懸念点とは。
求められる環境意識のバランス

鉄道業界に関しては、まさに順風満帆に見えなくもないが、懸念がないわけでもない。
ドイツの連立政権は、政権発足直後は鉄道へ多くの予算を割くことを公約としていたが、運輸大臣が高速道路の建設を推進したり、内燃機関の新車販売を2035年までに禁止するという欧州連合(EU)の計画に異議を唱えたり、これまでとは一転して、道路交通の支持に回っている。
2035年問題については、後にEUもそれを認める裁定を下しており、これまで順風満帆だった鉄道業界にとっては向かい風となっている。
行き過ぎた環境問題への意識も、いずれ鉄道の利用促進に水を差す結果にならないかと懸念している。
環境問題に向き合うという行為そのものは大切なことで、今の自分たちにできる、無理のない範囲で行動を起こすことはとても大切なことだが、一方でそれが行き過ぎた行動に発展することには大いに疑問を感じる。
グレタ・トゥーンベリ氏がヨットで世界を横断したとき、そのサポートをした人たちは全員飛行機を使い、その矛盾を指摘されたし、昨今世界中で問題になっている、美術品や歴史的建造物への破壊行動などもまさに愚の骨頂で、そのような行為に走る人たちには、自分が着用している衣類の原材料やその輸送手段について、一から勉強をし直した方が良い。