駅・空港で大人気の「カプセルトイ」 近年“シュールなアイテム”が増えてきたワケ

大型専門店も登場

　しかし、最近のカプセルトイの急増はまた違うベクトルも働いているのだろう。

　アミューズメント業界では市場をけん引した主力マシンであるビデオゲームやメダルゲームのオペレーション売上高（ゲームセンターの売上高）が伸び悩んでいるのに対して、クレーンゲームやカプセルトイの売上高が伸びる傾向にある、特にカプセルトイの市場は急成長を遂げており、コロナ禍でも大きく成長している。

　ゲーム関連企業ではこのようなカプセルトイの需要の底堅さに着目して、カプセルトイの開発を拡大し、アミューズメント施設に限らずさまざまな場所への設置を加速させている状況だ。

　大量のカプセルトイを一堂に設置する大型専門店も現れ、1000台規模の店舗も珍しくなくなっている。専門店の店舗数は増加の一途だ。ニーズがなかなかつかめないなかで、少しでも人気のあるものにすがらざるを得ない実態も見てとれる。

　ターミナル駅や空港は常に不特定多数の人が行き来しており、待ち合わせの場所になったり、ちょっとした待ち時間があったりもすることからカプセルトイの設置には適した場所と言える。インバウンドの行き来も多い。

　実際のところ、通常のカプセルトイの売り場よりも売り上げが伸びていると言う。さほど関心がない人も、駅や空港にあれば通りがかりにちょっと遊んでみたくなるかもしれない。