駅・空港で大人気の「カプセルトイ」 近年“シュールなアイテム”が増えてきたワケ

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駅や空港など公共交通機関のターミナルで、カプセルトイの設置が増加している。2016年ごろから拡大しているが、その背景には何があるのか。

大量設置で求められる「インパクト」

「おにぎりん具」(画像:キタンクラブ)
「おにぎりん具」(画像:キタンクラブ)

 カプセルトイは大型専門店のように1か所に大量に設置されることが多くなったため、多くの種類の中で埋没しないように、

「インパクトの強いもの」

が開発されている。

 人気商品ではおにぎり型のケースに具材の指輪が入った「おにぎりん具」、動物のあごがしゃくれている「シャクレルプラネット」など、かわいいながらもシュールなものが増えており、独特の世界を作り出していると言える。インパクトのあるタイトルやビジュアルが目に入ると、つい「何だろう?」と興味をそそられてしまう。

 カプセルトイは大型筐体(きょうたい)のゲームマシンなどと比べればコストが安く、管理も楽なため導入しやすい。1台のサイズが小さく、複数台を連ねて設置することができ、大掛かりな工事も必要ないため、設置する場所を選ばない。空きスペースの収益化には適している。

 売店を置くのには少し狭いスペースでも柔軟に設置できる。販売員を常駐させる必要がなく、24時間営業もできる。また、カプセルトイ専門店の出店も考えられる。ターミナル駅や空港ではコロナ禍での外出自粛や外国人の入国規制などで利用者が激減し、大きな影響を受けた。今は少しでもスペースの有効活用を図りたいところだろう。

 急速に増加するカプセルトイに供給過多の危惧もあるが、スペース活用のニーズからも今後のさらなる増加が予想される。

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