ポツンと一軒駅「JR岐阜羽島」の謎! 駅前には元自民議員の像&不釣り合いな広い道路 「政治駅」のウワサは結局本当か

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夢の新幹線が開通したにも拘わらず、駅周辺がまったく発展せず「なんでこんなところに駅が」とされるところは多い。その象徴が東海道新幹線の岐阜羽島駅である。

駅完成も周辺が発展しないケースも

岐阜羽島駅(画像:写真AC)
岐阜羽島駅(画像:写真AC)

 静岡県とJR東海との長い対立によって、リニア中央新幹線の開業に暗雲が立ち込めている。そんなこともあってか、人々はこの路線に対して冷め始めている。

 ある程度の年齢の人なら、子ども時代に「新幹線を超えた未来の鉄道」として雑誌などでワクワクしたことだろう。しかし現実は違うのだ。そもそも「冷め」の根底には、そのようなものが開通して駅ができても、かつて夢見たような発展などはないという考えがある。

 駅ができても周辺が発展しない。21世紀に入ってから、私たちはそんな光景を何度も目にしてきた。駅前に広大な企業誘致の土地を造成した、北海道新幹線の新函館北斗駅もそのひとつだ。乗車人数は2019年の時点で1日あたり654人。

 九州新幹線の新八代駅も市街地からは遠く離れた新幹線駅だが、こちらはまだましで同年の数字で1日あたり2070人。熊本県から福岡に向かう最短ルートなので、それなりに利用者は多い。

岐阜にある「田んぼの中の『政治駅』」

岐阜羽島駅(画像:(C)Google)
岐阜羽島駅(画像:(C)Google)

 さて、夢の新幹線が開通したにも拘わらず、駅周辺がまったく発展せず「なんでこんなところに駅が」とされるところは実に多い。その象徴が

「田んぼの中の『政治駅』」

と呼ばれた、東海道新幹線の岐阜羽島駅(岐阜県羽島市、1964年開業)だろう。

 もちろん現在の岐阜羽島駅は田んぼの中の駅ではない。駅周辺にはレンタカーやホテルが軒を連ねて、それなりに市街地化している。それでも駅周辺には店は少ない。駅前には「クスリのアオキ」があるが「セブン―イレブン」は少し離れている。人口数万人規模の自治体の玄関口となっている駅によく見られる光景だ。

 岐阜羽島駅は何もない駅の代表格としてやゆされることも多い。その理由は、政治家が利益誘導のために実現した「政治駅」の代表格とされてきたからだ。

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