「東京を自転車天国に」 小池都知事の人気取りっぽい発言が、意外と的外れじゃないワケ
「東京都を自転車天国にしたい」──小池百合子都知事の発言に、片山右京氏を始め会場にいた人々からは拍手が湧き上がった。小池知事が言う「自転車天国」の真意と意義を探ろう。
「東京を自転車天国にしたい」という小池都知事の発言
「東京都を自転車天国にしたい」という小池百合子都知事の発言は、2022年5月31日に都内で開かれた、都の自転車政策を考える都政報告会兼勉強会(以下、都政勉強会)で飛び出した。
この都政勉強会では他にも、サイクルロードレース「Tour of Japan」(※2022年は、信州飯田、富士山、相模原、東京の4ステージで開催)を、「世界中のサイクリストが憧れる、世界○大レースと呼ばれるようなサイクルロードレースに育てていけるように、皆さんにもご協力いただきたい」という発言も飛び出した。
一見、小池知事の人気取り発言にも思える。
都政勉強会の半年後となる2022年11月23日、東京都は「臨海部レガシースポーツイベント」を、9億円を投じて実施した。この催しのメインイベントとなった、レインボーブリッジの高速道路部分を通行止めにして行われたサイクリングイベント「GRAND CYCLE TOKYO」についても、一部では「小池知事の人気取りのために自転車を利用しやがって…」といった声もあった。