「ママチャリ + ヘルメット」は確かにダサい! でも着用「努力義務化」まであと数か月、今こそ正しい道交法を知るときだ
「そもそも自転車でヘルメットをかぶるのか?」問題

2022年4月27日に公布された改正道路交通法により、自転車を利用するすべての人に対し、ヘルメットの着用が努力義務となることをご存じだろうか?
ヘルメット着用努力義務化の法改正は2023年4月に施行される。
「いや、努力義務って、『やらなくてもOKだよ』ってことだよな」と思っている人は、根本的に勘違いしている。法律における努力義務について、そのように解説している記事なども世の中には散見されているが、それは間違いなのだ。
「ロードバイクのようなスポーツバイクならばともかく、ママチャリ(軽快車)に乗るときにヘルメットをかぶるのは恥ずかしいよ」。このように考える人は少なくない…というか、むしろこのように考える人のほうが大半だと思う。
筆者(坂田良平、物流ジャーナリスト)の自宅には、ロードバイクを含めた4台のスポーツバイクがある。保有するどの自転車に乗るときもヘルメットをかぶるが、その様子を見た知人から、「ヘルメットをかぶるって、子どもみたいだね」と言われたことが何度もある(肉親からもそう言われた)。
筆者は、シェアサイクルを利用することが多い。都心での移動はもちろんだが、物流ジャーナリストとして活動し、倉庫や運送会社・倉庫会社の営業所に足を運ぶことが多いため、電車+自転車という移動手段は、とても重宝するからだ。
筆者は一時期、シェアサイクルで移動するときにヘルメットを持参していたことがある。だがやめてしまった。面倒くさいからである。普通の(ハードシェルの)ヘルメットはかさばるので、何度か試してやめた。ラグビー選手がかぶるような、合皮とクッション材で作られたソフトシェルのヘルメット(※「カスク」と呼ばれることが多い)を持ち歩いていたこともある。これは比較的小さく収納することができるのだが、それでも邪魔だ。
近々、子どもを乗せられる電動アシスト自転車を購入しようともくろんでいるが、自分がヘルメットをかぶるかどうかは、やはり悩んでしまう。買い物先などで自転車を駐輪している際、ヘルメットをいたずらされるのが嫌だからである。
ヘルメットはデリケートなものであり、いたずらされ、例えば路上に落とされるなどの衝撃を与えてしまうと、いざ事故にあったとき、十分な衝撃吸収効果を発揮できないことがある。盗まれる可能性だってある。対策としては、ヘルメットを持ち運ぶことになるが、子どもと自分、2つのヘルメットを持ち歩きながら買い物をするのは結構邪魔だろう。
普段からヘルメットをかぶり慣れている筆者であっても、ためらってしまうのだ。自転車用ヘルメットを利用する習慣のない大人にとって、ヘルメットをかぶることに抵抗を感じることは当然だと思う。