ダサい「ママチャリ + ヘルメット」4月努力義務化へ 定着させるには罰則に頼ってはいけない!

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2023年4月からすべての自転車利用者にヘルメット着用の努力義務が課されることになった。定着への課題を考える。

リスク低減効果は大

自転車でヘルメット着用が努力義務に(画像:写真AC)
自転車でヘルメット着用が努力義務に(画像:写真AC)

 道路交通法改正によって、2023年4月からすべての自転車利用者にヘルメット着用の努力義務が課されることになった。これを受けてSNS上では、「髪形が崩れる」、「ママチャリにヘルメットはダサい」、「罰則がないのでどうせみんなかぶらないだろう」といった否定的な意見が散見される。

 一方、リスク低減効果だけを見れば、自転車乗用中のヘルメット着用には一定の効果がありそうだ。自転車乗車中の死亡事故の約6割は頭部外傷によるもので、ヘルメット非着用者の致死率は、着用者の約2倍である。自転車乗車中の交通事故死者は年間400人程度なので、自転車に乗る人がみんなヘルメットをかぶれば、ざっくり言って、毎年120人ほどの命が失われずに済む(計算式は400人×0.6(頭部が致命傷となる割合)×0.5(ヘルメットによる死亡リスクの低減効果))。

 この数字が大きいと考えるか小さいと考えるかは人それぞれだと思うが、韓国・ソウルの梨泰院(イテウォン)で起きたハロウィーンの惨事の犠牲者数に近い数字だ。失われた人命は戻ってこないし、梨泰院の悲劇を毎年なくしていけるほどの効果があると思えば、筆者(島崎敢、心理学者)はこの改正を歓迎すべきだと思う。