「東京を自転車天国に」 小池都知事の人気取りっぽい発言が、意外と的外れじゃないワケ
「東京都を自転車天国にしたい」──小池百合子都知事の発言に、片山右京氏を始め会場にいた人々からは拍手が湧き上がった。小池知事が言う「自転車天国」の真意と意義を探ろう。
小池氏の思惑
都政勉強会において、小池知事は「空港からニューヨークに向かう途中、渋滞に巻き込まれたことがあった。タクシー運転手から、『バイクニューヨーク』が開催されていると聞き、『ハイウエーを通行止めにして自転車イベント!?』と驚いた覚えがある」と語った。
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バイクニューヨークとは、1977年に始まったサイクリングイベントであり、国内外から3万2000人の参加者を集めるほどの人気がある。摩天楼やブルックリンブリッジなど、ニューヨークの名所を眺めながら走るサイクリングコースは、一般道、高速道路、橋を通行止めにし、家族連れや初心者でも楽しむことができる40マイル(約64km)である。
小池知事は、故石原慎太郎氏の都知事としての功績について、ディーゼル車の排ガス規制、東京マラソンの開催を挙げている。複式簿記・発生主義会計の導入など、もっと他にも挙げるべき功績はあると思うのだが、小池氏は、もしかすると東京マラソンのような、都民のみならず全国的に知名度の高いスポーツイベントを創り上げ、自身の功績としたいという気持ちがあるのかもしれない。