「再開発したのに、なぜ不便なのか?」 小岩駅前“評価3.2”施設が映す、下町再開発の大難題

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2033年まで続く小岩駅前の大規模再開発。しかし、開業した「ファスタ小岩」では空きテナントや複雑な館内動線が目立ち、グーグル評価は3.2に低迷する。下町再開発が抱える現実と、街の個性をどう残すかを追った。

長期化する小岩駅周辺の再開発

筆者が撮影した写真。2026年4月時点(画像:宮田直太郎)
筆者が撮影した写真。2026年4月時点(画像:宮田直太郎)

 東京都江戸川区の小岩駅――総武線の東京都区内で最も東にある駅で、周辺には昔ながらの歓楽街や商店街、住宅街が広がっている。夜を中心に多くの人でにぎわう街だが、建物の老朽化や道路の狭さが課題となり、防災面で不安を抱えていた。また、周辺に大型商業施設ができたことで人の流れがわかれ、街のにぎわいも少しずつ薄れていた。

 こうしたなか、江戸川区と駅周辺に土地を持つ地元住民の間で、2007(平成19)年ごろから組合がつくられ、再開発が始まった。再開発は小岩駅の北口側と南口側で、それぞれ地区ごとに別の組合がつくる大規模なものだ。北口と南口を結ぶ自由通路が整備されるほか、現在は南口側にしかないバスロータリーも北側に新たにつくられる。昭和通りやサンロード周辺の商店街でも、商業施設やマンションが入る大規模開発が進められており、再開発は2033年末まで続く予定となっている。

 その第一弾として、2015年に小岩駅南口で「アルファグランデ小岩スカイファースト」が開業した。昭和の下町らしい雰囲気を残す街で、本格的な再開発が動き出した。さらに2020年から2026年にかけて、南小岩7丁目フラワーロード西側に「FIRSTA koiwa(ファスタ小岩)」が開業した。

 小岩駅周辺では2015年から建物の完成が順次進んでいたが、商業施設として本格的に開業するのは初めてであり、注目を集めた。

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