高速道路の「通勤割」最大50%オフも、素直に喜べない現実! 経済効果の一方、他の交通機関を圧迫する懸念があった
平日朝夕限定→毎日24時間へ

高速道路の利用が拡大するきっかけとなるのか。国土交通省が、地方の高速道路で平日朝夕の通勤時間帯の割引(いわゆる通勤割)を、休日を含めた毎日24時間に拡大する方針を示したことで、高速道路利用者の拡大が期待されている。
今回、国土交通省が検討しているのは、割引方法と内容の大幅な変更だ。現状、全国の高速道路で行われている通勤時間帯の割引は、利用時間を平日の朝夕に限っている。国土交通省では、これを改めて、事前に利用する区間を登録(自宅と勤務先の最寄りのインターチェンジなど)した上で、10回分の利用料金を支払えば、1カ月に20回分を時間帯にかかわらず利用できるものに変更するとしている。割引率は最大で50%だ。また、一日の利用回数は最大3回、21回目以降の利用は追加料金が必要だが、こちらも半額となる。
現在行われている通勤割はさまざまな形態があるが、東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路が管理する地方部の高速道路などで実施されている「平日朝夕割引」は、平日のみの利用かつ、料金所を6~9時または17~20時の間に通過することとしている。一日の利用回数は2回までだ。この条件を満たせばETCマイレージサービスの還元額として割引分が付与される仕組みだ。また、これとは別に「休日割引」が設定されているが、こちらは地方部の高速道路に限って3割引となるものである。改定されれば休日にあらかじめ登録した区間を利用した際には、割引率が最大で20%もアップすることになる。
国土交通省では、今回の見直しを進める理由に、テレワークの普及によって通勤時間帯が大きく変化したことを挙げている。休日にも割引が適用されるのは利用者にとってもありがたいが、高速道路会社にも恩恵は大きい。現行の「平日朝夕割」では利用した分に応じて還元なのだが、新制度は最初に利用者が料金を支払うシステムである。単純に考えて、事前に料金を支払ったが、その月の使用回数が10回に満たなかった場合、あるいは20回を超えた場合は利益が増える。なによりも期待されるのは、割安感が増すことによる利用者の増加だ。