もうローカル線とは呼ばせない! 山陰本線活性化のカギは「寝台夜行列車」だ

キーワード :
, ,
山陰本線は長大な路線であるが、多くの区間は「ローカル線」の様相を呈している。その活性化策を提案する。

浜坂~鳥取間の運行状況

トワイライトエクスプレス瑞風(画像:堀内重人)
トワイライトエクスプレス瑞風(画像:堀内重人)

 居組~東浜間で、兵庫県と鳥取県の県境を挟むこともあり、浜坂~鳥取間の優等列車は特急「はまかぜ」が1日に1往復するだけであり、平素は1~2両編成の普通列車が走るのみであるが、臨時快速「山陰海岸ジオライナー」が、コロナ禍になる前は土日休日に運転されていた。

 この列車は、新型のキハ126系気動車2両で運転され、車体にはラッピングが施されていた。そして浜坂~鳥取間では、岩美と山陰海岸ジオパークの玄関口である東浜に停車していた。

 鳥取県に入った東浜駅は、日本海に近いこともあり、JR西日本が誇るフラッグシップトレインである「トワイライトエクスプレス瑞風」が、「世界ジオパーク認定の浦富海岸の眺望と地引き網の実演」を目的として、東浜駅が立ち寄りの観光駅になった。そこで駅の近くには、レストラン「アルマーレ」がオープンし、最初は山陽・山陰の2泊3日コースで東浜駅に立ち寄ることになった。現在は、山陰本線上りコースの「トワイライトエクスプレス瑞風」1泊2日コースの2日目の朝に立ち寄った際、乗客に朝食を提供している。

 普通列車には、キハ40系気動車やJR化後に導入されたキハ121系気動車が使用され、1~2両編成で運転される。そして全列車のワンマン運転化は、2018年3月17日のダイヤ改正からである。大半の列車が浜坂~鳥取間の運転であるが、日中の2往復は城崎温泉まで直通する。この区間の鳥取~福部間は、駅間距離が11.2kmと長いこともあり、途中にスイッチバック式の滝山信号場があるが、現在は特急列車の運転本数が激減したこともあり、対向列車待ち合わせでは、使用されていない。

全てのコメントを見る