もうローカル線とは呼ばせない! 山陰本線活性化のカギは「寝台夜行列車」だ
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簡素化した寝台夜行を

4番目は、山陰本線全体に関わることだが、大阪~京都経由の下関間に、寝台夜行列車の設定を提案したい。「トワイライトエクスプレス瑞風」が好評で、安定して87系気動車が稼働していることから、この列車をベースに、もう少し車内設備を簡素化した個室寝台を導入することを提案したい。
A個室寝台は「ロイヤルツイン」「ロイヤルシングル」を基本としながらも、設備や人的サービスを簡素化したい。B個室寝台車は、ダブルデッカー構造の車両に導入し、「シングル」と「ツイン」で構成したい。食堂車は、パブタイムと朝食になることから、採算性を加味して、通路を挟んで4人テーブル、4人テーブルの配置に。シャワールームを設ける以外に「West Express銀河」に導入された「ノビノビ座席」に寝具類を提供する形で、「簡易寝台B」として、3000円程度の料金を徴収するようにしたい。
そして浜田~下関間は、立席特急券を発行すれば、優等列車がない益田~下関間の活性化にも貢献する。
利用者への負担増を避けることや、高速バスと比較して割高になり過ぎないようにするため、運賃・特急料金に関しては、大阪や新大阪発の場合は、福知山線経由で計算するようにしたい。
大阪から浜田や益田、萩などは、ビジネスでも観光でも訪問しづらい土地であるため、大阪~京都経由の下関行き寝台夜行列車の復活は、山陰本線全体の活性化にも貢献する。
最後は、山陰本線のローカル列車で使用されるキハ40系気動車の老朽化が進んでいるため、今後は最新のハイブリッド気動車に置き換えることで、最高運転速度と加速性を向上させる以外に、乗り心地や車内の静寂性も向上させ、通勤・通学・通院の利用者を増やすようにしたい。山陰本線の下関口は、輸送密度も比較的高く、小倉などへの通勤通学圏でもあり、下関周辺だけでなく、北九州市の近郊区間として脱皮させるようにしたい。
山陰本線の活性化は、城崎温泉~鳥取間だけでなく、他の区間でも可能であり、今後は積極策が導入されることを期待したい。