もうローカル線とは呼ばせない! 山陰本線活性化のカギは「寝台夜行列車」だ
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山陰本線活性化へ向けた提案

「山陰本線」とは言っても、現在では京都~城崎温泉間、城崎温泉~鳥取間、鳥取~米子間、米子~出雲市間、出雲市~益田間、益田~下関(幡生)間の6つに分けられる。全線を通して運転されるのは、JR西日本のフラッグシップトレインである「トワイライトエクスプレス瑞風」だけである。この列車は、1週間に上り1本、下り1本の割合で運転されるが、この列車は超豪華クルージングトレインであるから、観光や周遊が目的の列車であり、移動が主目的の列車ではない。
本線(幹線)として機能しているのは、京都~城崎温泉間や米子~出雲市間くらいであり、鳥取~米子間や出雲市~益田間は、「準幹線」や「亜幹線」という表現が妥当な区間である。そして城崎温泉~鳥取間や益田~下関(幡生)間は、単線非電化でもあることもあり、「ローカル線」というのが実態である。また益田~下関(幡生)間には、優等列車の運転が皆無である。
城崎温泉~鳥取間を活性化させるには、まずは大阪・京都発の特急を増やすことが不可欠だ。一時期、JR西日本はキハ65系気動車を改造して、特急「エーデル鳥取」として、大阪~鳥取間で運行したことがあったが、老朽化した急行型気動車を改造したため、最高速度も95km/h止まりであるだけでなく、乗り心地も悪くて、当時使用されていた183系電車と比較すると見劣りがした。
新型のキハ189系気動車であれば、最高速度も120km/hまで出せる上、車内も静かで乗り心地も良くなり、電車特急と比較して、遜色のないサービスが提供できる。
今後は、JR東海がHC85系気動車を導入したり、JR四国も新型の2700系気動車を導入したりしていることから、キハ85系気動車や2000系気動車を譲り受けて、城崎温泉以遠へ直通する特急列車を増やすべきだろう。