「道路 = 車が主役」はもう古い? 歩行者中心、開始2年の「ほこみち制度」は新たな社会を生み出せるか
「地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築」を目標として、2020年11月から施行されている制度「ほこみち」。その可能性について探る。
今後は歩行者中心の街づくりを

国土交通省が提示している新たな構造基準のイメージは、歩行者の利便増進を図る空間に加え、
・車いす同士がすれ違える幅員(2.0m以上)の確保
・自転車通行帯の整備
など、今までの自動車中心の社会からすると理想論のようにすら思えてくる。
しかしながら、歩行者と自転車を優先した街区である「スーパーブロック」を設けて街の活性化に成功したスペインのバルセロナのように、
「地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築」
を考える時期にきているのではないだろうか。
歩行者の安全確保や魅力的な空間の創造に向けて、「道路は歩行者のもの」という社会的なコンセンサスがますます必要となってくる。