TXに続く革命を起こせる? 同線沿線に多大な利便性をもたらす「都市軸道路」をご存じか
革命を起こしたTX

かつてつくばエクスプレス(TX)は沿線地域に革命を起こした。駅周辺には新たな街が次々と誕生し、今なお成長を続けている。その一方で、せっかく発展したこうした街々をつなぐ道路交通の整備状況は今ひとつだ。こうした現状を打破すべく、TXに並行して建設されるのが「都市軸道路」だ。
2005(平成17)年8月――。秋葉原~つくば間において、TXが開業した。開業がもたらした効果は、単純に当時鉄道空白地帯だった、
・茨城県つくば市
・埼玉県八潮市
が便利になったということにとどまらない。
特に東京都以外の沿線地域において、TXの駅周辺には新たな住宅地やマンション群を抱える街が次々と誕生し、なかには開業を契機に大型ショッピングセンターが近隣に開業した駅も複数存在する。
そして何よりも、TXの開業は既存のJR常磐線を補完するだけではなく、埼玉県南東部・千葉県北西部・茨城県南西部に新たな人流を生み出した。まさにTXは、当該地域に革命を起こした存在と言っても過言ではない。
都市軸道路が目指す姿とは

そんな“TX革命”によって誕生した街々を、今度は道路交通で接続する計画がある。それが前述の都市軸道路だ。
都市軸道路は、埼玉県三郷市の東京外環自動車道・外環三郷西インターチェンジ(IC)付近からTXに並行するように
・千葉県流山市
・千葉県柏市
・茨城県守谷市
・茨城県つくばみらい市
を通り、つくば市のみらい平駅付近に至る、総延長約30kmの道路だ。茨城県のホームページによると、都市軸道路は
「TX沿線開発地区を結び、将来の交通需要への対応と道路交通の利便性を確保するとともに、これらの市街地の骨格軸を形成し、新たなまちづくりの促進を図る広域的な幹線道路」
と表記されている。
つまり、都市軸道路が完成することで、TX開通によって誕生した街々同士を、鉄道交通と道路交通の双方で、より強固に、より快適に結ぶことができるようになるのだ。
現状、TXに沿った道路交通の整備は十分になされていない。そのため、仮にTXに沿って車で移動しようとしても、大幅な遠回りや渋滞路線の通過を強いられている。都市軸道路は、そんなTX沿線地域に希望をもたらす存在と言っても良いだろう。