道路を通るだけで収益化? 米国の最先端「スマートロード」をご存じか

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先進技術を使って、道路を収益化する「スマートロード」。国内ではまだ本格的に始まっていないが、海外ではすでにビジネスが動き始めている。

道路そのものを収益化

世界で初めて稼働した中国の太陽光発電「ソーラー高速道路」(画像:Keith Bradsher)
世界で初めて稼働した中国の太陽光発電「ソーラー高速道路」(画像:Keith Bradsher)

 現在、レンタカーやカーシェア、オンデマンド交通など、さまざまなモビリティサービスが展開されている。一方、交通に不可欠な要素であるにも関わらず、道路そのものを事業化をする取り組みは少ない。

 2015年の総務省による統計調査データによると、道路平均交通量の日本全国(都道府県)平均値は、6418.51(台/12時間)だ。交通量は地域によって多少前後するが、モビリティの利用回数と同じぐらいの事業機会が道路に存在すると言っても過言ではない。仮に、1日1000台強のモビリティから収益化できると、膨大な利益が見込める。

 特に、道路に先進技術を適用して収益化する「スマートロード」が、その最新事例として注目されている。日本でこのような取り組みはまだ少ないため、他社に先駆けて道路事業を開発すれば、新たな事業領域でリードできるのではないか。

 本稿では、スマートロードの具体的なイメージから、道路を収益化する米国の最新事例までを紹介する。

「スマートロード」とは何か

未来のスマートロードのイメージ図(画像:Nanowerk)
未来のスマートロードのイメージ図(画像:Nanowerk)

 世界各国では現在、

・土地の有効活用
・交通の流れの効率化
・事故の軽減
・安全性の向上

などの取り組むべき課題が存在する。これらの課題を、スマートロードは先進技術を使って解決できる。

 スマートロードの事例をいくつか紹介する。

●太陽光発電道路
 中国の「Qilu(斉魯交通)」は太陽光パネルメーカー「Pavenergy」と共同研究開発で、太陽光発電機能付き道路を実装している。道路上にパネルを設置し、耐久性が高く、路面上の雪や水を乾かす道路表面材料を舗装することで、2kmに及ぶ区間で太陽光発電を可能にしている。発電した電力は周辺の住宅や公共設備(電柱)などで使われている。

●電気自動車向けの充電レーン
 電気自動車が道路上を走行している間、または停車している間に、道路から充電をすることができる設備だ。電気自動車の利用者は電気自動車を充電するために、充電ステーションに立ち寄る必要がなく、電池切れの心配もなくなる。現段階ではイスラエルの「ElectReonが、700mの長さの電動バス用充電レーンを完成させ、実用化に成功している。