国内線「機内食」最新事情 もはや食べるだけにとどまらない? 飲料・菓子メーカーとコラボ戦略も
FDAのサービスは平均以上

スカイマークは以前、無料サービスがなかった。現在は一部路線限定で、ネスカフェのコーヒーと「キットカット」を機内で提供する。実はこれは、ネスレとのパートナー契約の一環。同様のパターンは国内他社にも見られる。
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フジドリームエアラインズ(FDA)は、ドリンクサービスにてハラダ製茶(静岡県島田市)の緑茶やトミヤコーヒー(静岡市)のコーヒーなどを提供。早朝便ではコモ(愛知県小牧市)のクロワッサン、「シャトレーゼ」のお菓子などもサービスする。
航空会社単独で用意するにはコストがかかる機内サービス。一方で、乗客としては無料ドリンクに加えお菓子が付くとなると、やはりうれしい。それぞれの企業とパートナー契約を結ぶことで、経費を削減すると同時に、顧客満足度を上げるビジネス戦略となっているのだ。
LCCはすべて有料

国内LCCのひとつ、ピーチ・アビエーション(peach)の機内サービスは、すべて有料。当初は水すらお金がかかると話題になったこともあった。しかし今では「LCCでは当たり前」と定着。ジェットスター・ジャパンやスプリング・ジャパン(旧・春秋航空日本)も同様だ。
Peachでは機内食を「PEACH DELI」として販売。ドリンクはミネラルウオーター(ミニサイズ)が150円、その他の缶やペットボトルのドリンク、コーヒー、紅茶は200円。また、カップ麺が350円、サンドイッチが500円、「照り焼きチキンご飯」が600円など。「じゃがりこ」などのスナックも販売する。食事とドリンクがセットになったお得なメニューもある。以前は関西が拠点のLCCらしく、お好み焼きやたこ焼きなどもあった。
大手航空会社と比べると、ラインアップが格段に違う。LCCはあらゆる機内サービスを収益源とし、販売に力を入れている。乗客にとっても、有料とはいえおいしくて選択肢が多いのだから、納得できるサービスと言える。
海外のLCCでもこのビジネスモデルはほぼ同様だ。航空会社が拠点とする国によって、機内食がシンガポールのチキンライスだったり、ベトナムのバインミーやベトナムコーヒーだったりする。ただ、日本も海外も機内サービスを利用する乗客はゼロではないが、それほど多くもないのが現状だ。