安全保障の最大課題「日中関係」にまた暗雲 ウクライナ侵攻による「交通と経済」への影響は

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ロシアによるウクライナ侵攻から3か月以上。対ロ制裁の影響が、日中関係にも少なからぬ影響を及ぼしている。

対中国・対ロシア 難しいかじ取り

ウクライナの国旗(画像:写真AC)
ウクライナの国旗(画像:写真AC)

 ロシアによるウクライナ侵攻から3か月以上が経過するが、日本は対ロ関係の悪化に屈するなく厳しい態度を貫き、対ロ制裁など欧米と足並みをそろえている。

 2022年5月下旬にはバイデン米大統領が訪日し、日米首脳会談で台湾有事や中国による現状変更などをめぐって懸念が示された。

 またその翌日に官邸で開催された日英豪印によるクアッド首脳会合では、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、今後5年間で同地域のインフラ整備に日本円で約6兆3800億円の支援や投資を目指す方針が打ち出された。

 クアッドでは中国を名指しこそしなかったものの、これは中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するものとなり、政治的な米中競争は今後も激しく続くことになろう。

 しかし、こういった大国間関係の複雑で流動的な変化を、モビリティ企業の海外戦略という視点から考えた場合、ひとつのリスクが考えられる。

 台頭する中国にどう向き合うか。これは日本の外交・安全保障政策上、最も大きな問題だ。

 以前はそのためにロシアとの関係を重視し、それによって中国に向かい合うという、ロシアを戦略的パートナーに位置づける手段も議論されたが、ウクライナ侵攻を受け、それは完全になくなった。