EVアンチをついに論破? もはや爆速普及が否定できない「8つの根拠」
EV普及に対して、日本国内ではさまざまな理由から否定的な言説が根強い。それらの信ぴょう性をひとつずつ検証する。
6. 感電の危険性

台風や大雨に伴う水害や津波が多い日本では、水没時の感電を危惧(きぐ)する意見があるが、これも心配する必要はない。
自動車なので当然ながら浸水した道路も想定して開発しており、例えば日産リーフの場合は公式で実験の様子を公開している。
ただし、このように防水はされていても、事故などで破損すれば防水性能が失われ、漏電する可能性もある。当然ながらメーカーはそのような場面も想定して開発されており、万が一漏電した際には電池を物理的に遮断する仕組みが搭載されている。
年間675万台のEVが販売されている現在でも(筆者が知る限り)感電事故が1件も報告されていないのは、こうしたメーカーの安全対策が活かされているからだろう。
7. 火災の危険性
過去の電池火災を引き合いに「EVは電池が燃えるので危険」とする主張があるが、ガソリン車・EVを問わず火災は発生しており、EVの方が燃えやすかったり危険である、という統計や科学的な根拠は存在しない。
確かに一部の車種において事故や製造時の不良などを原因とする火災の事例が報告されている。電池は種類によって安全性に多少の差はあれど、多くのエネルギーが溜められている以上、完全に火災をゼロにすることは困難だろう。
ただし、EVとガソリン車の10万台ごとの火災件数を比較した場合、HVが3474.5件、ガソリン車が1529.9件、一方でEVは25.1件と、HVやガソリン車と比べると大幅に少ないとされている。
加えて、EVだけでなくHVにも高電圧の蓄電池が使用されており、もしEVで感電や火災のリスクを気にするならばHVに乗ることも難しいだろう。