EVアンチをついに論破? もはや爆速普及が否定できない「8つの根拠」

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EV普及に対して、日本国内ではさまざまな理由から否定的な言説が根強い。それらの信ぴょう性をひとつずつ検証する。

2. 寒さや雪に弱い?

大雪に埋もれた自動車のイメージ(画像:写真AC)
大雪に埋もれた自動車のイメージ(画像:写真AC)

 冬に大雪や立ち往生による渋滞が発生すると、SNSなどで「EVは立ち往生したら凍死する」といった意見を目にすることがある。これは黎明(れいめい)期に登場したEVの航続距離の短さや寒さによる電池の効率低下、さらにエアコンの使用による航続距離の減少などを考慮した意見だ。

 例えば、2010(平成22)年に発売された初期型の日産リーフは、24kWhの電池を搭載し、米EPA基準と呼ばれる現実に近い条件で計測した航続距離はわずか117kmとされていた。

 しかし、現在はほとんどの車種で300~400km以上、米テスラやLucid Motorsの一部車種では600~800km以上に拡大。日常の使用で航続距離が足りなくなることはほぼ皆無だ。

 寒さによる電池の効率低下については一部車種に搭載されている「プレコンディショニング」と呼ばれる予熱機能を用いることで、出かける前にあらかじめ電池を温めることが可能となっている。

 大半のEVオーナーは駐車場に充電用のコンセントがあるため、予熱機能で電池が減る心配はない。

 エアコンの使用についても、従来のPTCヒーター(電気ストーブのような仕組み)から家庭用エアコンにも採用されている高効率なヒートポンプ式になったことで、エアコンによる消費電力は従来比で約3分の1程度に減少。予熱機能とヒートポンプ式エアコンを組み合わせることで、航続距離の低下はガソリン車やHVと同程度まで改善可能だ。

 なかには「それでもEVは信用できない」という疑り深い人もいるかもしれないが、2021年に北欧ノルウェーで新車として販売された乗用車のうち、BEVとPHEVが73.7%を占めていたことを思い出してほしい。

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