自動運転は「歩行者の飛び出し」を回避できるのか? 実現に欠かせない車歩道の分離とは

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これからの自動運転を実現するために必要な技術とは何か。「人とくるまのテクノロジー展2022」での様子をリポートする。

自動運転のこれからを考える

車道を横切る歩行者のイメージ(画像:写真AC)
車道を横切る歩行者のイメージ(画像:写真AC)

 レベル0からレベル5まで6段階に分けられている自動運転。これからの自動運転を実現していくためにはどのような技術が必要とされているのか。2022年5月に横浜で開かれた「人とくるまのテクノロジー展2022」で聞いてきた。

自動運転の「2本の柱」とは

 各メーカー口をそろえて言っていたことがある。自動運転には「2本の柱」があるということだ。

 詳しく聞くと、システムが主体となるが運転者が必要な「レベル3」(条件付き自動運転)と、限定的な範囲にとどまるが高度運転自動化された「レベル4」(空港など限定された場所)で大きく分け、2本の柱があるのだと言う。

 レベル3までは、ベル1やレベル2の運転補助機能を発展させたもので、下位の機能を包含する形で進歩している。したがって有事の際はドライバーが必須であり、車が危険と判断する場所は、停止する方向でセッティングがされている。これが1本目の柱だ。

 停止してしまった場合は人間が運転を引き継ぐことになる。

 一方レベル4は、空港や私有地など自動運転する車以外をある程度排除し、危険が少ない走行環境を整えた場所が想定される。

 言い換えると、街・施設づくりから走行区分をゾーニング(区域分け)された場所の2本目の柱だ。

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