103億円の営業赤字でも「5期連続増益」のナゾ――「JR四国」で加速する収益源の多角化 鉄道依存から転換は進むか

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営業赤字103億円を抱えながら、経常利益は74億円の黒字――。JR四国の決算からは、公的支援に加え、子会社取引やM&A、投資事業まで組み合わせた独特の収益構造が浮かび上がる。本業以外が売上の約7割を占める現状を追った。

103億の営業赤字と経常黒字

6月27日より営業運転を開始する新型車両(画像:JR四国)
6月27日より営業運転を開始する新型車両(画像:JR四国)

 JR四国は2026年5月13日、2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の連結期末決算を発表した。発表によると、連結営業収益は前期より235億円増の788億円で、前期比142.6%となった。瀬戸内国際芸術祭などの開催による旅行需要の増加を背景に、運輸、飲食・物販、ホテルの各部門で増収となった。駅ビル・不動産部門でも、分譲マンション販売やテナント賃料の増加によって増収となった。

 建設、ビジネスサービス部門でも、合併・買収(M&A)でグループに加わった3社が今期末決算から連結対象となったことなどにより、増収となった。

 一方、営業利益は前期より26億円改善したものの、103億円の赤字となった。人件費や増収にともなう売上原価、資産取得による減価償却費の増加に加え、M&Aで加わった3社の費用も増えた。ただ、動力費や修繕費の減少に加え、継続的な経費削減の取り組みによって、赤字幅は縮小した。

 これに対し、経常利益は前期より31億円増の74億円で、前期比172.7%となった。国の支援による機構への貸付が進み、受取利息が増加したことが要因だ。経常利益は4期連続の黒字、5期連続の増益となっている。

 これらの数字からは、多くの部門で増収となる一方、本業による営業利益は改善傾向にあるものの大幅な赤字が続き、経営安定基金の運用を含む公的支援によって経常利益では黒字を確保する収益構造が見て取れる。一般的な株式会社と比べると、収益の成り立ちは特徴的だ。

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