「ガソリン30%急騰」の足音? ホルムズ封鎖が突きつける「マイカー維持」「海外旅行」を揺るがす危機 米国の価格上昇から読む
ホルムズ海峡で原油輸送がほぼ停止し、通過船は3隻に急減。世界輸送の約2割を担う要衝の混乱で、原油価格は年33%上昇の見通しとなり、日本経済や移動の自由にまで影響が及び始めている。
ホルムズ海峡封鎖と供給網の停止

三菱UFJ銀行経済調査室が2026年4月3日、リポート「ホルムズ海峡の事実上封鎖と世界経済への影響」を発表した。そこには、ホルムズ海峡が事実上の封鎖状態に陥った場合、社会がどれほどの影響を受けるかが、落ち着いた調子で、しかし厳しい内容として示されていた。
具体的な数字が事態の深刻さを物語る。2026年3月29日、世界の原油輸送の約2割を支えるこの大動脈を通過した船は、わずか3隻にまで落ち込んだ。
これは、ガソリン代が上がったとか、物資が少し足りないといった次元の話ではない。社会を動かすエネルギーの供給網、その根幹が途切れてしまったことを意味している。遠く離れた地域の紛争という枠を越え、いまや私たちの日常や「移動の自由」そのものが崩れようとしているのだ。
石油が来ない。それは、これまで私たちが疑いもしなかった生活の前提が消えることと同義だろう。仕事のために自家用車を走らせることや、休暇に羽を伸ばして海外へ飛び立つこと。そんな当たり前の風景が、もはや贅沢な望み、あるいは維持できない過去の遺物になりかねない。私たちは今、社会のあり方を根本から突きつけられている。