12駅が一気に消滅! ジリ貧「宗谷本線」に今春、あえて新駅が設置されたワケ

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2022年3月、JR北海道・宗谷本線に「名寄高校駅」が誕生した。存廃議論に揺れるローカル線にあって、新駅の開業が実現した背景には何があったのか。

始業に間に合う列車ダイヤに

2022年3月に開業した宗谷本線の名寄高校駅(画像:写真AC)
2022年3月に開業した宗谷本線の名寄高校駅(画像:写真AC)

「駅の移転開業に、生徒たちはとても喜んでいます。非常にありがたいことです」。そう声を弾ませるのは、名寄高校の鈴木究校長だ。

 まだ雪の残る2022年3月12日(土)、真新しい駅構内で、名寄市長や北海道の上川総合振興局長らが列席してセレモニーが開かれた。鈴木校長もテープカットに加わった。

 3両分の片面ホームがある新駅には、狭いながら屋根の架けられたスペースがあり、生徒の発案で「Nステ」の愛称が付けられている。「私たちの駅」の意識が高まるだろう。

 鈴木校長によると、およそ270人の全校生徒の大半は通学に自転車を利用し、JRで通学する生徒は30人程度という。だが「今後、今まで以上に増えると考えられる」。

 というのは、来春、同じ名寄市内にある名寄産業高校との統合が予定されているからだ。市内の高校は1校に減る一方、名寄高校の生徒数は現在の1学年3クラスから、5クラスに増える。JRも含めた多様な通学環境を整えておくことは、欠かせないのだ。

「列車のダイヤは、始業や下校の時間に合わせて組まれているので、生徒たちの評判は良好です」と、鈴木校長は駅移転の手応えを感じている。生徒募集にも効果があるに違いない。

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