「プラグインハイブリッド車」ブームは1年で終焉か? EVの弱点を補った「次世代電動車」が“真の本命”に躍り出る理由
2025年、世界のPHV販売は前年比17%増の800万台に迫った。しかし実態は高コストと環境性能の乖離が課題。現実的な航続距離を確保するEREVが注目を集め、電動化の勢力図が揺れ動き始めている。
世界の電動化動向

世界的な自動車の電動化は、これまで電気自動車(EV:バッテリーのみで走る車)とプラグインハイブリッド車(PHV:モーターとエンジンを併用し、外部充電で一定距離をモーターだけで走行できる車)を中心に進んできた。近年、EVの需要は伸び悩む一方で、PHVは急速に拡大し、2025年の世界販売台数は800万台に迫る勢いを見せた。
前年比17%増、全体シェア8%という数字は、一見すると普及の成功を示しているように見える。しかし、この膨張は環境規制への対応を急ぐメーカーの論理が生んだ一時的な現象である可能性が高い。実際、2026年1月の世界販売は前年を下回り、市場が自律的な経済合理性に戻りつつあることを示した。
公的支援や規制の強制力が限界を迎え、製品そのものの実力が問われる局面に入ったことで、PHVもEVと同じように減速に直面している。こうした状況のなかで、EVやPHVの課題を補う
「レンジエクステンダーEV(EREV:EVを基本構造とし、バッテリー残量が減ると小型エンジンで発電し、モーター駆動をサポートする車)」
が急速に存在感を増している。本稿では、PHVに吹く逆風の正体を探り、EREVが今後の主流となり得るのかを考察する。