なぜ、地方のコンビニ駐車場は「無駄に広い」のか?

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全国に5万6000店超のコンビニのうち、地方店が広い駐車場を持つ理由は、車の流れを取り込み利益を確保するだけでなく、大型トラックの休憩や災害時対応、将来のEV充電まで見据えた戦略的投資にある。

地方のコンビニ駐車場が広い理由

地方のコンビニのイメージ。
地方のコンビニのイメージ。

 地方のコンビニに行くと、駐車場が驚くほど広いことに気づく。都会のコンビニは駐車場すらない店も多いのに、地方では信じられないくらい広い敷地が確保されている。一見すると無駄に見えるこの広さには、実ははっきりとした理由がある。

 全国のコンビニは2023年度末で5万7019店になった。1983(昭和58)年度には6308店だったのが、少しずつ増えて2012(平成24)年度に5万店を超えた(不破雷蔵「トップはセブン-イレブンの2万1591店…コンビニ店舗数の現状をさぐる(2025年9月時点)」)。今は、5万6054店(2025年12月時点)ある。もう店を増やして成長する時代は終わった。

 この飽和状態で、地方の広い駐車場は重要な意味を持つようになっている。都会の店が歩いている人の流れを奪い合う場所であるのに対し、地方の店は

「車の動き」

をいかにつかまえるかの勝負になる。

 速いスピードで移動している車が、そのままの勢いで安全に敷地へ入り、スムーズに止まるためには、物理的にゆとりのある空間が欠かせない。広い駐車場は、移動する車の勢いを無理なく受け止めて、買い物という活動につなげるための大切な場所だ。こうしたスペースがあるからこそ、ドライバーにとっての停まりやすさが高まり、店に入ろうと思わせる力が上がる。

 地域の物流や大型車の休憩、災害時の拠点、将来の配送や充電施設としての活用にもつながる。こうした色々な価値が、地方コンビニに広い駐車場が求められる理由を説明している。

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