なぜ、地方のコンビニ駐車場は「無駄に広い」のか?

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全国に5万6000店超のコンビニのうち、地方店が広い駐車場を持つ理由は、車の流れを取り込み利益を確保するだけでなく、大型トラックの休憩や災害時対応、将来のEV充電まで見据えた戦略的投資にある。

将来への投資

コンビニのイメージ(画像:写真AC)
コンビニのイメージ(画像:写真AC)

 四つ目の理由は、将来の変化を見据えてあらかじめ土地を確保していることだ。地方では土地が比較的安く、隣の土地を手に入れる負担も軽いため、将来の新しい事業に合わせて敷地を広げやすい環境にある。

 2023年の記事によると、同店の敷地が広がったのも、隣にあったドライブインやホテルがなくなったタイミングで土地を手に入れられたことが背景にあるという。こうした準備をしておくことで、これから世のなかの仕組みが変わったときにもすぐに対応できる。

 例えば、これから電気自動車(EV)が増えると、これまでの車よりもエネルギーを補給する時間が長くかかるようになる。広い駐車場があれば、車を長く停めて充電する場所として活用でき、客が充電を待っている間に買い物を楽しむ流れも作れる。ネット通販の荷物を積み替える中継場所や、空飛ぶドローンの離着陸場所、自動運転車が待機する場所など、新しい技術が普及したときに真っ先に役立つ可能性を持っている。

 大きな地震などの災害が起きたときには、この広い敷地が食料や水を配る場所、あるいは避難所として役立つこともある。こうした地域の助けになる活動をすることで、住民から必要とされ、長く商売を続けることにもつながる。地方では新しく店を増やすのが難しい状況だからこそ、すでにある店の土地に余裕を持たせておくことが、これからの変化に勝ち残るための大切な資産になる。

 地方の店が持つ広い土地は、今の駐車場として使うだけでなく、これからの移動や暮らしの形を支えるための大切な土台となっているのだ。

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