「スズキの牙城が瓦解する」関税110%→10%の衝撃――トランプ保護主義が生んだ“日米抜き”新経済圏、日本の現地化モデルどうなるのか

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インド市場で日本勢が築いた40年の牙城が揺らぐ。2026年1月、欧州車の関税が110%から10%へ引き下げられ、430万台市場で欧州勢の技術と価格競争力が急進。制度変更が現地生産モデルを圧迫し、日本メーカーは国際標準争いで孤立の危機に直面している。

経済回廊が作る新たな動脈

インドとEUによるFTA合意に関するプレスリリースより(画像:EU)
インドとEUによるFTA合意に関するプレスリリースより(画像:EU)

 インドと欧州の交渉は2007年に始まったが、規制を巡る対立により2013年に一度中断した。その後、中国からの安値攻勢による輸入増加を警戒するEUがインドの価値を認め、2022年に交渉が再開された経緯がある。

 この両国の連携は、サプライチェーンの構造に深刻な変化をもたらす。インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)は、物流経路の確保に留まらず、制度や規格、安全保障を一体化させた新たな経済動脈として機能する。これまで特定地域、特に東アジアの供給網に依存してきた日本メーカーに対して、物理的にも制度的にも包囲網が形成されている事実は否定できない。

 今後注視すべきは、防衛産業での協力と連動した安全保障・防衛パートナーシップの進展だ。これにより、自動車部品の物流が経済的な合理性から引き離され、安全保障上の優先順位に従って経路を強制的に変更させられる圧力が生じる。

 低コストを競争力の源泉としてきた日本メーカーにとって、こうした政治的介入による環境の変化は極めて深刻な打撃となるだろう。

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