「軽油120円台」でも喜べないトラック業者の苦悩――暫定税率廃止が暴く“どんぶり勘定”の代償
1974年導入の燃料暫定税率が、軽油で1L17.1円の引き下げとなる。価格は120円台へ下落見通しだが、燃料サーチャージ導入率は23%。原価計算力の差が、値下げ交渉の明暗を分ける。
暫定税率廃止という制度転換

1974(昭和49)年、全国で急速に拡大する高速道路網の財源を確保するため、暫定的な措置として導入された暫定税率が廃止される。ガソリンに対する暫定税率は2025年12月31日に廃止された。軽油に対する暫定税率も、2026年4月に廃止される予定だ。
軽油引取税に上乗せされてきた暫定税率は、1L当たり17.1円である。経済産業省資源エネルギー庁が公表した石油製品価格調査によると、2026年1月15日時点の軽油小売価格は全国平均で143.4円だった。前週の143.9円から0.5円下落し、値下がりは9週連続となる。
軽油の暫定税率が廃止されれば、価格は1L当たり
「120円台」
まで下がる見通しだ。近年、燃料価格の高騰が続いてきた運送会社にとって、一定の負担軽減となるのは確かである。ただ、この動きを無条件に歓迎できない経営者がいるのも事実だ。背景には、長年にわたり指摘されてきた運送業界の構造的課題、すなわち運送会社の
「経営能力不足」
がある。