「駅前再開発」「整備新幹線」はもう不可能なのか?――予算2倍でも進まぬ工事、人手不足&資材高騰が直撃する鉄道事業の新たな危機
人手不足と資材高が建設現場を直撃している。建設労働者はピーク比3割減、躯体工事の求人倍率は8倍超。再開発や新幹線計画が相次ぎ見直され、建設会社が仕事を選ぶ時代が現実になりつつある。
建設会社が仕事を選ぶ時代

「経費節約と人材確保に努めているが、思うように効果が上がらない。今の人員で対応でき、確実に利益が上がる事業だけを引き受けるしかない」
大阪市中央区の建設会社。広報担当者に建設工事の現状について尋ねると、苦しい胸の内が返ってきた。
営業担当者が民間企業や地方自治体を回り、情報収集に努めているが、昔ほど積極的な姿勢ではない。無理して受注や下請け入りしても、資材費の高騰で自腹を切らざるを得ない可能性があるうえ、人手不足で工期遅れが発生しかねないからだ。
「今はゼネコンが儲けの少ない仕事に見向きもしない時代。うちのような中小企業はひとつの失敗で経営が傾く。付き合いがある相手の仕事でも断らざるを得ないことがある」
発注事業に多くの建設会社が群がる時代ではなくなった。“建設会社が仕事を選ぶ時代”になっている。