ドリフト走行は“文化”か“暴走”か――公道なら最長15年拘禁? 26年法改正で“ストリートとの決別”か

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公道でのドリフト走行は事故多発と社会的損失を生む一方、日本発のモータースポーツ文化や関連産業の成長も支えてきた。2026年の法改正は、無秩序な危険運転を抑制しつつ、安全な競技・ビジネス環境を整備する転換点となる。

危険運転の法的位置付け

タイヤ跡(画像:写真AC)
タイヤ跡(画像:写真AC)

 事件の重大性にもかかわらず、これまでドリフト走行を直接処罰する具体的な規定は整備されてこなかった。この課題を解消するため、2025年3月から始まった法制審議会部会では、新たな規制の導入が主要な議題となっている。議論の中心は、飲酒運転や大幅な速度超過といった既存の危険運転項目に、ドリフト走行という類型を独立させて追加することだ。

「【諮問事項「三」(ドリフト走行類型)自動車運転死傷処罰法第2条関係】次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の拘禁刑に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期拘禁刑に処するものとすること。殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為」

 この諮問案の要点は、ドリフト走行に焦点を絞り、刑罰の重さを危険運転致死傷罪と同等に引き上げることにある。これまでの制度では、客観的な証拠があっても明確な条文がないために適切な判決が下しにくい状況があった。新規定の成立によって実態に即した法運用が可能になる。

 ただし、車両の横滑りは運転ミスや雪道でのスリップ、緊急回避の操作でも発生しうる。そのため、走行が故意によるものかどうかの判断が極めて重要になってくる。この「殊更に」という走行意図の立証については、近年の車両に搭載されているイベントデータレコーダー(EDR)やコネクテッド技術による走行データの解析が、客観的な裏付けとして大きな役割を果たすことになる。

 法律による定義が明確になれば、自動車販売店や整備工場といった関連事業者にとっても、顧客に対して法令遵守を促すための確かな指針となる。法務省はこれらの内容を精査したうえで、2026年の通常国会への改正案提出を目指している。

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