「環境性能割廃止」で本当に喜べるか? 取得減税の裏で進む「EV・PHV狙い撃ち」増税の既定路線

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2026年度の自動車税制が固まった。取得時の環境性能割とガソリン暫定税率は廃止される一方、保有課税の扱いは先送りされ、EV・PHVは事実上増税が決定。長年の業界要望の実現と将来の増税リスクが同時に浮上した。

自動車税環境性能割の廃止

衆院本会議で所信表明演説をする高市早苗首相=10月24日午後、国会内(画像:時事)
衆院本会議で所信表明演説をする高市早苗首相=10月24日午後、国会内(画像:時事)

 2025年12月19日、与党税制改正大綱が発表された。これで2026年度の税制改正の姿が事実上固まった。2024年の大綱で「令和8年度税制改正において結論を得る」と書き込まれていたとおり、自動車関係諸税について政府が方針を示す年だった。

 結果として、自動車税の環境性能割の廃止が明記された。クルマを買うときには、消費税しかかからない状態になる。自動車業界が長年要望してきた方針が、ようやく実現する運びとなった。

 一方、保有時にかかる自動車税(軽自動車税)と自動車重量税については、

「自動車の重量及び環境性能に応じた公平・中立・簡素な税負担の仕組み等について検討し、令和9年度税制改正において結論を得る」

とされ、結論は先送りとなった。

 国民民主党の要望でガソリンの暫定税率廃止も決まっていたから、ガソリン税も減り、取得時の税金も減る。自動車業界にとっては大きな成果に映る。

「高市総理になって積極財政を行った結果が出たか」

と見る向きもあるだろう。だが、話はそう単純ではない。税制改正大綱を詳しく見れば、その複雑さが浮かび上がってくる。

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