「環境性能割廃止」で本当に喜べるか? 取得減税の裏で進む「EV・PHV狙い撃ち」増税の既定路線

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2026年度の自動車税制が固まった。取得時の環境性能割とガソリン暫定税率は廃止される一方、保有課税の扱いは先送りされ、EV・PHVは事実上増税が決定。長年の業界要望の実現と将来の増税リスクが同時に浮上した。

自動車関係諸税の今後

国会議事堂(画像:写真AC)
国会議事堂(画像:写真AC)

 2025年の税制改正大綱をまとめると、次のようになる。

・取得時にかかる自動車税の環境性能割は廃止される。
・大綱以前の方針に基づくガソリン税の暫定税率分も廃止される。
・保有課税である自動車税や自動車重量税の扱いは来年以降に先送りされたが、増税が既定路線となっている。

保有課税の方針を先送りにしているにもかかわらず、EV、PHVのみ事実上増税を先んじて決定してしまっているのはちぐはぐな印象も受けるが、それが政治の混乱の表れでもあるのだろう。

 また現在の日本ではほとんど普及していないEV、PHV課税が「狙い撃ち」で増税方針となった裏には、中国のBYDが軽EVで本格的に参入してくるといわれており、

「露骨な自国優遇ではない形で自国産業を保護したい」

という思惑もあるのかもしれない。

 いずれにせよ自動車関係諸税については、取り急ぎ取得時の自動車税環境性能割は廃止となるが、将来的には増税路線であり、必ずしも自動車ユーザーにとって喜ばしい方向に進んでいるとはいえない。高市政権がいつまで続くかもわからず、前途多難な状況は今後も続きそうだ。

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