葛飾区長が「失敗」宣言? 「青砥駅」の機能不全と空白30年──交通結節点が立石再開発に飲み込まれる日の現実味
京成電鉄で1日4万8000人超が利用する主要駅・青砥は、再開発の頓挫によって駅前機能が欠落したまま取り残されている。隣駅・立石の大規模再開発が進むなか、交通拠点の役割が移る可能性も現実味を帯びる。再開発の“失敗例”とされた街は、いま岐路に立っている。
亀有整備に生かされた反省点

以上は筆者の実感だが、青砥の再開発を「失敗」とみる声は客観的にも多い。
・シンフォニーヒルズの道順がわかりにくい
・駅前にバス停がない
・タクシーが路上停車を余儀なくされている
ことなどは、2022年1月24日の「令和3年度 区民と区長の意見交換会」でも問題として指摘された。この場で青木克徳・葛飾区長は
「青戸の再開発は正直に申し上げて失敗しました」
と明言している。行政トップが自ら再開発を「失敗」と認めるのは異例だ。
青砥の失敗は区の政策判断にも大きく影響を与えた。後に再開発を進めた亀有では、駅前広場の位置を早期に確定し、日本国有鉄道清算事業団の用地も確保するなど、徹底した事前準備のもとで整備が行われた。
また青砥駅周辺は、再開発の反面教師として多くの関係者が視察に訪れる場所にもなっている。青砥の教訓は、いまも全国のまちづくりに大きな影響を及ぼしているといえる。