中国「NEV覇権」を奪うのは誰だ? 市場48%占有の大現実、BYD・老舗国有「四大」が激突
中国の新エネルギー車(NEV)比率が年末に50%を超える見通しだ。国有企業が供給の安定を担い、民間勢が技術革新を主導する構図が定着しつつある。補助金延長と値下げ競争を経て、同国はEV市場の主導権を握り、世界標準を再定義する段階に入った。
日系車の中国依存

こうした中国市場の変化は、日系メーカーにも影響を及ぼし始めている。トヨタ、日産、ホンダ、マツダは、それぞれ提携する
「中国資本主導の開発体制」
へシフトしている。日系メーカーのNEV比率は依然として1桁台にとどまり、現地パートナーへの依存が拡大している。
サプライヤー各社は、中国市場でのコスト構造に十分対応できていない。開発・調達・販売を同一市場内で完結させる動きが広がりつつある。NEVを中心にサプライチェーンが再編される動きは、
・東南アジア
・中東
・欧州
にも波及する可能性がある。
中国乗用車市場情報聯席会(CPCA)によると、2024年のNEV平均値下げ額は1.8万元(約39万円)で、値下げ率は9.2%に達した。平均利益率は4.3%で、工業全体の6%と比べて低水準にある。価格競争力の強化が急務である。内巻の競争が長期化すれば、財務体力の乏しい中小メーカーの淘汰が迫る。
中国の生産能力は年産5550万台超に達するが、2024年の稼働率は49.5%にとどまった。余剰生産能力は国内市場を圧迫し、過剰な価格競争を引き起こしている。一方、輸出依存度を高めることで構造的リスクを回避する動きも広がる。国際市場の変動が国内経済に波及するリスクは高まっている。
さらにAIによる知能化競争により、半導体や通信モジュールの需要が急増している。供給逼迫とコスト上昇のリスクが顕在化し、業界全体の収益性をさらに圧迫しかねない。