中国「NEV覇権」を奪うのは誰だ? 市場48%占有の大現実、BYD・老舗国有「四大」が激突

キーワード :
, ,
中国の新エネルギー車(NEV)比率が年末に50%を超える見通しだ。国有企業が供給の安定を担い、民間勢が技術革新を主導する構図が定着しつつある。補助金延長と値下げ競争を経て、同国はEV市場の主導権を握り、世界標準を再定義する段階に入った。

民間勢が切り拓く成長

BYDのDiLink搭載車両(画像:BYD)
BYDのDiLink搭載車両(画像:BYD)

 中国では、NEV補助金制度は2022年末に終了し、2023年末に終了予定だったNEV取得税減免政策が

「2027年末」

まで延長された。2024年以降は、EV充電網整備やバッテリーリサイクル支援など、EV産業への間接支援にも重点が置かれている。その結果、国有勢よりも自主技術を持つ民間勢が伸びる余地が生まれた。

 一方、政府はNEV産業の

・過熱抑制
・サプライチェーン安定化

の両立を模索している。過剰生産と価格競争の是正に加え、安全性向上のためのNEV認証基準の厳格化も進めている。中国のNEV産業は、計画経済的側面から

「制度設計主導の市場」

へと進展しつつある。中国EV市場の競争軸は、航続距離の伸長からソフトウェア制御や通信連携、AIドライビングへと転換している。自動運転、車載OS、クラウド通信といった知能化が、将来の覇権を大きく左右する要素となる。

 民間勢はBYDの「DiLink」や小米の「HyperOS」といった自社開発の車載OSを基盤に、車両とスマホの統合を進める。車を走るデバイスへと進化させ、若年層を中心に支持を広げている。一方、国有勢は半導体や車載OSで外部依存から脱却できず、垂直統合モデル構築で後れを取っている。

 そのなかで華為技術(ファーウェイ)が展開する「鴻蒙智行(HIMA)」は、国有・民間の境界を再定義する連携型モデルとして注目されている。すでに上海汽車、奇瑞汽車、北京汽車などが採用しており、トヨタも中国市場向けに採用している。

全てのコメントを見る