中国「NEV覇権」を奪うのは誰だ? 市場48%占有の大現実、BYD・老舗国有「四大」が激突

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中国の新エネルギー車(NEV)比率が年末に50%を超える見通しだ。国有企業が供給の安定を担い、民間勢が技術革新を主導する構図が定着しつつある。補助金延長と値下げ競争を経て、同国はEV市場の主導権を握り、世界標準を再定義する段階に入った。

新興車の知能化戦略

シャオミ・SU7 Ultra(画像:シャオミ)
シャオミ・SU7 Ultra(画像:シャオミ)

 国有勢と対照的に、EV市場では民間勢がめざましい躍進を遂げている。BYDは2024年に中国市場首位を獲得した。2025年上半期の世界販売ランキングでは7位に浮上し、世界のトッププレイヤー入りを果たした。

 吉利汽車や長城汽車も中価格帯市場を中心に、東南アジアなどでシェアを拡大している。国内外で地産地消型のEV展開を加速し、世界で戦えるEVラインナップを揃えて事業拡大を目指している。

 一方、NIOや小鵬(シャオペン)、小米(シャオミ)、理想などの新興勢は、AIによる知能化競争を主戦場としている。OTA(無線アップデート)による車両進化を標準化し、新たな価値観を訴求して差別化を図っている。

 特に小米は初のEVモデル「SU7」を成功させた。スマートフォンとの連携によるUX(ユーザー体験)を実現し、「家電的発想によるクルマ設計」を定着させた。2025年9月、東京・秋葉原で開催された「Xiaomi EXPO 2025」では「SU7 Ultra」を初披露し、日本市場への進出も狙う。

 新興勢を含む民間勢は、価格・機能・デザインで消費者への訴求力を高め、既存メーカーとは異なる競争軸を打ち出してきた。国家補助金に依存せず、競争力と短期サイクルによるソフトウェア更新で優位性を確立している。こうした市場主導の力学が、中国自動車産業の新陳代謝を促し始めている。

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