EV整備士「月給40万円」超え! 中国で勃発した人材争奪戦、日本でも迫る専門技術者の不足とは

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中国で3140万台に達したNEV市場は整備士不足で揺れ、日本も同様の課題に直面する。待遇改善や教育整備を進め、EV整備士の専門化は人材不足を成長機会に変える鍵となる。

専門化で進む業界成長

整備士のイメージ(画像:写真AC)
整備士のイメージ(画像:写真AC)

 日本が取り組むべき課題として、整備士の待遇改善は避けられない。中国の事例を参考に、給与水準や労働環境を抜本的に引き上げることが最優先されるべきだ。整備士という職業の魅力を高める努力も不可欠であり、特にEV整備士は高度な技能を持つ専門職として再評価される必要がある。さらに、

「EV整備士認定制度」

を導入することで技能水準を標準化し、キャリアパスを明確にすることも重要である。有資格者を厚遇すれば、若者の関心を引き、専門職としての価値を伝える効果も期待できる。

 教育面では、高校や大学におけるEV整備の実習や、企業と連携した実践教育を定期的に実施することが求められる。こうした体験は、整備士を志す若年層の増加につながるだけでなく、業界全体の人材基盤を強化する役割を果たす。また、整備効率や生産性を向上させる手段として、ロボットやAIの活用も不可欠である。少人数体制でもより多くの車両を整備できる体制を整えることで、人的資源を最大限に活用することが可能になる。

 将来的には、外国人整備士の受け入れも視野に入れる必要がある。短期的な人材不足を解消するだけでなく、技能継承や教育体系の整備に貢献し、国際的に通用する教育体系の構築にもつながる。中国のNEV教育機関は、体系的な教育が市場拡大に直結する事例として手本となる。専門化によってEV整備士の賃金が上昇する可能性も示されており、日本でも独立系工場やディーラーがEV整備に着手し、専任スタッフを育成する動きが広がりつつある。

 この動きが業界全体に波及すれば、整備士不足は単なるリスクではなく、成長機会に変えることができる。EV整備の専門化が進めば給与水準が上昇し、職業としての魅力もさらに高まるだろう。

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