EV整備士「月給40万円」超え! 中国で勃発した人材争奪戦、日本でも迫る専門技術者の不足とは

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中国で3140万台に達したNEV市場は整備士不足で揺れ、日本も同様の課題に直面する。待遇改善や教育整備を進め、EV整備士の専門化は人材不足を成長機会に変える鍵となる。

EV整備士不足の衝撃

整備士のイメージ(画像:写真AC)
整備士のイメージ(画像:写真AC)

 かつてないスピードで成長する中国の新エネルギー車(NEV。電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車、燃料電池車など環境負荷の低い次世代車)産業では、普及の拡大にともない、修理や整備サービスの需要も急増している。

 中国のEV整備士の給与は上昇を続け、一部では月給が40万円を超える高水準となっている。EV整備は、以前では考えられなかった高給職になりつつある。

 一方、日本でも自動車整備士不足は深刻化している。整備士資格試験の申請者数は過去最低を記録した。全国の整備士数はここ数年ほぼ横ばいで、33万人前後で推移している。今後、緩やかにEVが普及すれば、EV専門の整備士は整備業界の重要な存在となる可能性がある。

 本稿では、中国の最新事例を踏まえ、世界的にEV専門整備士が不足する課題と改善策を検証する。さらに、将来の業界動向や可能性についても考察する。

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