「伊豆縦貫道」全開通するとどうなる? 東京~下田40分短縮がもたらす、年間500億円の経済効果とは

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伊豆地方の観光・物流・防災の中核を担う伊豆縦貫道。全線開通で東京~下田間の所要時間は最大40分短縮、経済波及効果は年間500億円規模。地方経済活性化の鍵を握る課題路線として、その真価が問われるときである。

観光と物流融合道路

伊豆縦貫道下り線。天城越えの走行(画像:写真AC)
伊豆縦貫道下り線。天城越えの走行(画像:写真AC)

 伊豆縦貫道は、依然として全線開通まで多くの課題を抱えている。今後の事業推進には、具体的な対策が求められる。

 まずは観光促進を基盤とした道路展開を主軸に据えるべきだ。物流効率化や救急・防災の強化も同時に考慮する必要がある。観光だけでなく、多角的機能を持つ道路こそ、今後の伊豆縦貫道に求められる。

 国や地方自治体の財政だけでは限界がある。民間企業からの投資やPPP方式の導入も検討すべきだ。建設費をしっかり確保することで、質の高い道路整備が可能となる。

 観光関係者と交通関係者が連携し、正確な経済効果データを提示することも重要だ。経済効果が大きいほど、全線開通への期待や建設優先度も高まる。

 さらに、近い将来の電気自動車や自動運転車の普及を見据え、道路整備やモビリティ基盤の構築を進めることで、長期にわたり利用しやすい道路を実現できる。

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