なぜ「都会の若者」は免許を取っても車を買わないのか? 地方の高級ミニバン志向と対比する、所有意識の崩壊とは

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若者のクルマ離れは都市と地方で二極化。都市部では免許保有者が10年で約95万人減少、所有よりカーシェアを選ぶ一方、地方では必需品かつステータスとして高級車志向も根強い現実が浮かぶ。

若者のクルマ離れの二極化

若者と自動車イメージ(画像:写真AC)
若者と自動車イメージ(画像:写真AC)

 若者のクルマ離れが叫ばれて十数年が経過した。しかし都市部と地方では状況が大きく異なる。都市部では自動車を所有すること自体が選択肢から外れつつある。駅やバス停へのアクセスが容易で、タイムズカーやLUUPなどのシェア型移動サービスが普及した環境では、維持費や駐車場の負担を考えると、クルマを持たずに生活する方が合理的と判断される傾向が強い。

 一方で、地方では事情が異なる。鉄道やバスの本数が減少し、生活圏も広いため、通勤・買い物・レジャーなど日常の移動にクルマは欠かせない。高校や大学卒業後に都市部に出ない若者にとって、クルマは単なる移動手段にとどまらず、家族や友人との交流、趣味活動の手段としても重要である。マイルドヤンキー層に見られる大型ミニバンや高級スポーツタイプ多目的車(SUV)への志向は、所有欲やステータスの象徴としての価値も残している。

 都市部で不要とされる一方、地方では生活必需品として価値が残る。この二極化は、単に「若者がクルマを必要としなくなった」現象ではない。環境やライフスタイルの変化により、地域ごとにクルマの価値や利用形態が異なることを示している。

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