日産・ホンダは再び手を組むのか? 米国での「ピックアップOEM供給」が示す「脱・自前主義」という経済合理性

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日産とホンダが米国でピックアップトラックのOEM供給協業を進める。日産は稼働率50%の米国工場活用で固定費削減を狙い、ホンダは大規模投資を回避しつつ競争激化するピックアップ市場に迅速参入を目指す。両社の協業は、車載ソフト主導の時代に対応した開発と生産の分離という新たな産業モデルの試金石となる可能性が高い。

崩れた統合、浮上する製造共通化

日産自動車のロゴマーク。2022年1月14日撮影(画像:時事)
日産自動車のロゴマーク。2022年1月14日撮影(画像:時事)

 日産自動車とホンダが米国での協業を検討していると、2025年7月11日、複数のメディアが報じた。日産の米国工場で、ホンダ向けピックアップトラックを生産し、相手先ブランド製造(OEM)として供給する見通しだ。

 両社はかつて経営統合を協議していたが、交渉は2か月足らずで頓挫した。今回の協業案は、その協議が破談となる前から水面下で進められていたとされる。

 協業の背景には、トランプ政権で発動された

・自動車への追加関税
・電動化によるコスト構造の変化

といった経営環境の厳しさがある。こうした圧力を受け、日産とホンダは再び接近し始めた。

 本稿では、両社がなぜ協業を選択しようとしているのか、その背景を分析する。あわせて、自動車産業において新たな潮流となりつつある「脱・自前主義」の経済合理性を考察する。

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