日産・ホンダは再び手を組むのか? 米国での「ピックアップOEM供給」が示す「脱・自前主義」という経済合理性
日産とホンダが米国でピックアップトラックのOEM供給協業を進める。日産は稼働率50%の米国工場活用で固定費削減を狙い、ホンダは大規模投資を回避しつつ競争激化するピックアップ市場に迅速参入を目指す。両社の協業は、車載ソフト主導の時代に対応した開発と生産の分離という新たな産業モデルの試金石となる可能性が高い。
トップ発言ににじむ再接近の兆し

日産とホンダは2024年12月に経営統合の協議を開始したが、わずか2か月で破談した。ただし、その後の両社トップの発言を追えば、協業を完全に否定するのは時期尚早といえる。
ホンダの三部敏宏社長は、2025年5月の決算会見で「当分もうない」と明言した。しかし6月の株主総会では一転し、「完全に否定するものではない」と発言。さらに、
「協業するメリットを最大化して再び業界をリードする競争力を確保したい」
と語った。一方、日産のイヴァン・エスピノーサ社長も5月の決算説明会で言及している。三菱自動車やホンダとの協業可能性、米国工場の活用方法について「検討している」と述べた。
両社の経営陣は、協業による相互利益を視野に入れており、事業単位での柔軟な連携を受け入れる姿勢を見せている。トップ会談も水面下で継続している可能性があり、新たな動きが始まる兆しが見えつつある。